23区「格差」は「逆転」する!? ~所長・池田利道のインタビュー記事掲載
«23区の「格差」は「逆転」するのか»
『23区大逆転』(NHK出版新書)の著者である、所長の池田利道がインタビューを受けた記事が、[WEDGE Infinity]に掲載されました。
東京23区はお風呂屋さんから始めよう! [23区の数楽]
『23区格差』(池田利道・著/中公新書ラクレ)は、銭湯とお豆腐屋さんの話から始まりました。古きものと新しきものが共生し、発展する都市、東京。“古きよきもの”の一つに銭湯があります。その銭湯についても、豆腐屋さんについても、東京はその数、人口比において、全国平均をはるかに上回るほど多いのだそうです。
お風呂屋さんは、単に身体を洗い清めるといった衛生面のサービスを施す施設というにとどまらず、地元の人々がより集って“裸のつき合い”をし、コミュニケーションを交わす場、コミュニティの一つの核といってもよいものだったかもしれません。
ここで、今も東京に残るお風呂屋さん(一般公衆浴場)の数を数えてみましょうか。日本標準産業分類の中の「一般公衆浴場業」(銭湯)を取り出し、「経済センサス」(総務省)によりその事業所数(2014年)を見ると、図01に示すように東京都は624、この数は断然トップです。因みに、全国の数字が3,450ですから、このうちの18%、全体の5分の1近くまでを占めることになります。
しかし、東京は日本の中心で人口の集積も群を抜いて大規模なので、これを標準化してみる必要があります。実数のほか、人口比、面積費、世帯比で都道府県別にランクをつけたのが表02です。すると、実数で1位であるほか、面積比でも1位です。他方、人口比、世帯比でみても、ともに第9位とベスト10入りしています。
ここから窺えるように、やはり、東京都はお風呂屋さんが多く集積したところです。それが、東京の文化や地域特性の一面を象徴的に示す要因ではあると言えましょう。次回は、さらにその東京の中心部である「特別区部」、要するに23区についてもう少しつぶさに見ていくこととしましょう。
一般社団法人 東京23区研究所 小口達也
所長・池田利道の新著は「大逆転」!
23区で蕎麦を食いたい その4 [23区の数楽]
2016年のそば屋(すし屋)さんの数を、2007年の数字を100として指数化してみました。100を超える区は1つもありません。つまり、増えたくはないということです。この数字が比較的大きい区、すなわち減り方が少なかった区は、品川区、千代田区、江東区、中央区などということになります。
23区で蕎麦が食いたい その3 [23区の数楽]
★ 弊所代表、池田利道の新著『23区大逆転』 (NHK出版新書)が好評発売中です!
23区で蕎麦が食いたい その2 [23区の数楽]
23区で蕎麦が食いたい その1 [23区の数楽]
このように、区によってかなり“格差”がありますが、それでは、「飲食店」全体の立地はどのようになっているでしょう。飲食店の事業所総数は、やはり、港区が5,827で最多、これに新宿区、千代田区、渋谷の順で続きます。先の場合とほとんど上位の顔ぶれは同じですね。要するに、飲食店が多く立地するからいきおい「そば・うどん点」も多いということのようです。